百姓で、熱く行くぜ。


  • ごつい手に備わるセンサーで土壌を確かめる

  • 機能性野菜として近年人気が高まってきたヤーコンを選別

両手から、土が薫る

「町の匂いがするなぁ」―我々を迎えてくれた竹内昭芳さんの第一声だ。こちらは特に都会育ちというわけではないが、竹内さんが発する存在感の前に、ひ弱なもやしっ子になった気分だった。
「ここの土は黒いんだよ。状態を見ながら、毎年改良してる」そう言って、両手ですくう。手は日焼けし、ごつく、力強いが、仕草はたおやかですらある。この手で竹内農園の作物たちは育ち、旅立っていく。慈しみの手であると同時に、その血管に流れるものは熱い。
米からバイオエタノールを作る、という誉田哲也氏の小説「幸せの条件」は、木島平が舞台である。作中、ヒロインは「米作りの現場を知れ」と一喝され、農家で働くことになる。一喝した人物のモデルが竹内さんだ。熱血の人。畑のかたわらに駐められた軽トラックには「野人帝国」と書かれている。野人たちが作る米はしかしブランド米 として名を馳せる。木島平からの出品米は、「米・食味分析鑑定コンクール」で7年連続の金賞を受賞。
竹内農園は2年連続だ。「縄文時代からここで米は作られていたようだね。雪深いから水がいいんだ」。豪雪がもたらした地味は、信越人の知力を磨く格好の舞台となった。この土地をさらに豊穣なものへ変えるべく、竹内さんたちは格闘している。
1973年生まれ。「若手」から「中堅」にさしかかった。大学を卒業して、就農。周囲から「なぜ?」と言われた。農家を継ぐ若者が珍しい時代だった。しかしここで生きてきた人間として、「農村風景の中で生きていきたい。ならば百姓もありだな、と思ったんだ」と振り返る。

農地を伝えるリレー走者の一人

竹内さんは、講演会やシンポジウムなどから声がかかることが多い。刈り込んだ頭、濃い髭というルックスから、こわもてに見えなくもない。ユーモアに満ちたしゃべり方とのギャップ。「別に何か変わったことをしてるわけじゃないんだけどなぁ」と謙遜する言葉を、奥さんの智子さんがフォローする。「声をかけられやすいキャラクターなの、この人」。発せられる言葉には一本固い筋が通っている。「木島平に面白いやつがいる」と注目されるようになった。木島平は、減りつつある「村」である。しかしここでは村を推し、「村長サミット」や「農村サミット」なども開かれている。
「村でいいんだよ。規模が大きくなったら、一人ひとりがわからなくなる。村はすぐにまとまれるしね」。敢えて規模拡張に背を向ける村の姿勢を、竹内さんは肯定する。「労力やコストもかかるけれど、小さな村でどこよりも美味い米が穫れる。これが一番いいところ」。
政策転換や外国からの影響もあり、農業の未来に対して竹内さんは決して楽観的ではない。農村を、どう際立たせていくか。下の世代も一緒になって考える。取材を受ける機会が増えれば、共感してくれる人が増える。日本の農業もそんなに悪いもんじゃない、と。自然と共に蓄えてきた知性は、今外を向く。
「今は農業ブームなのか、価値が浸透してきたかはわからない。でも僕らはここで、当たり前のことをやっていくだけ。偉そうにはしたくない。昔から伝わってきた農地を、次の世代につなげるのが使命。リレー走者の一人としてね」。この地で脈々と受け継がれるのは、農村の風景だ。田畑に立ち、土を見て空を見て作物を育てる。何千年も続けてきた営みを、少しずつ改良しながら。


両脚で、しっかりと地面に立つ。代々の信越人がそうやって生きてきた ように

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